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第7回「司法的正義とテロ事件」

 どうもどうも、くわまんです。今回は緊急テーマ「司法的正義とテロ事件」です。いつもと大きく違い(?)まじめなテーマです。

 みなさんもご承知のとおり、先日大変な事件が起きてしまいました。そう、アメリカでの連続テロ事件です。あのようなテロ行為は断じて許すべきではないのは当然です。犯人に対し、断固たる行為をとるのも必要なことだろうとも思います。

 では、犯人は?というと、今日現在(9月23日)、ビンラディン氏が犯人であると考えている人が、99パーセントを超えているのではないでしょうか。確かに、彼は限りなくクロに近いということに疑いはないでしょう。

 しかしです、しかし、ここで少し考えてみてほしいのです。あなたはなぜ彼が犯人だと断定できるのでしょう?今我々がもっている情報といえば、アメリカが「彼が犯人である」と言っているということだけではないでしょうか。具体的な証拠というものは、まだ何一つ明らかにされてないのです。

 一般の殺人事件などを思い浮かべてみてください。殺人も当然ゆるされるこういではありませんが、今回のテロに比べたら重大性は低いでしょう。しかし、それでも容疑者には裁判を受ける権利が保障されているのです。しかも、有罪の判決を受けるまでは無罪が推定されるのです。これは、刑罰という重大な人権侵害をするには、冤罪があってはならないからです。

 とすれば、もっと重大な軍事行動をとろうとしている今回の事件の報復は、慎重すぎるくらい慎重にやらなければならないのは、あまりにも当然といえるのではないでしょうか。でも現状は、被害者が「あいつが犯人だ!」と言ってることをうのみにしているだけにすぎないのです。

 本当にこの現状でビンラディン氏に対する報復行動にでてもいいのでしょうか。アメリカはまずその具体的な証拠を提示すべきです。報復はそのあとでなければなりません。事件の重大性に目を奪われてしまうのはやむをえないことですが、ヒステリックにならずに、冷静な頭でよくよく考えての行動がもとめられているのではないでしょうか。

 今回はこのへんで。

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