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ヨッシーのボランティア放浪記
「A.P.F.」を影で支える大黒柱、ヨッシー。今まで決して進んで表舞台に出る事がなかった彼が、ついに思いを語る・・・。

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phan-phan
初体験

 日野町の街の中に入り早速ボランティアセンターに行く。なにせ初めてな事なのでかなり緊張しながら、ボランティアセンターの受付に行く。時間は、そう朝の10時すぎやった。土曜日が原因か人がぎょうさん居てて、ちょっとビックリ。受付でいつまで居てるか聞かれてちょっと困った。

 なにせ時間がたっぷり有ったので1ヶ月位居ててもよかったのだが、それを話すと困ったような顔をされ、結局1週間という事になった。無事受付も済まし、どんな仕事があるんやろ、今までやってきた事は役に立つんやろか等と考え緊張しながらセンター内で待つ。

 ちなみに私は、電気工事(資格は持ってるが素人よりは出来る程度)、高所作業(アホは高いところが好き)、防水関係(嫌な想いででいっぱいの前の仕事)、カルチョの話し(LAZIOファン、オランダのVINTERが好き)、単車の話題(実はドカティスト、97'900SSに・・・長くなるので辞めましょう)、北京の故宮博物院の宝物の話(一度行って孔子が書いた竹簡を見てみたい)、献血の話し(献血フェチ、針が血管の刺さる時の・・・あぶな〜)など・・・何故か出来てしまう。(役に立たんものもあるけど)

 そうして待つ事30分。「屋根の上でブルーシートを張れる方・・・」と募集があった。すかさず手を挙げて応募し6人編成となる。

 内訳は20代1人、30代2人、40代1人、50代2人になる。後に分かって来るんやけどいろんな年代、いろんな職種、いろんな考え方、これが重要やと思えるようになる。持って行くものを確認し車3台に分乗する。6人やのに3台とは多いと思われるが、ブルーシートや、土嚢などを乗せるのに軽トラ2台が必要やったから。こういう時に軽トラは役に立つ。荷物を載せれるし、狭い道もスイスイと行ける。なにせ田舎やから道がクネクネやし、こまかい。「この先どうなってるんやろ」と何回思た事か。

 そして現場に到着。話を聞きに行くと、70歳くらいのおじいちゃんの一人暮らしやった。地震直後に、屋根にブルーシートを張ったが中途半端なので、雨漏れがするのでもう少し張って欲しいとの事。さすがに田舎の家だけに屋根が高いし、家も大きい。屋根に上がると久しぶりに高い所に上がったせいかちょっとビビッタ。しかし、それも作業するうちになれて来て大丈夫になってくるから不思議や。

 そして肝心の屋根の状態はというと・・・悪い。母屋と納屋が引っ付いた家で母屋が2階建、納屋が少し低く中2階。母屋の方はブルーシートを張っていたが、納屋の方は何故か張ってなかった。それと母屋が瓦で納屋がトタン張り。そして雨漏れの原因、トタンの塗装が剥がれ、錆びて所々穴が開いている。「これは漏れるわな」が一同の意見。地震とは関係のない事。おじいちゃんは知らんと思うけど。(こういう事はこれからも結構あった。)

 取り合えずブルーシートを張り終えるが、3時間くらいかかった。なんせ素人集団やし、足りない物とか取りに帰ったから。おじいちゃんと話しながら家や他の蔵を見ると、状態は悪かった。家のほうは屋根瓦がずれてるし、柱も所々がづれている。<半壊>の紙が張ってあった。横の蔵はもっとひどく屋根瓦は当然づれているし、土壁が剥がれて落ちかけていた。<全壊>の紙が張ってあった。これは一目で危ないと分かる所で、よくこんな所にブルーシートを張れたと感心しつつも、「こんな危険なところもボランティアがやるのか」とも思った。

 そして、おじいちゃんの現在の状況はと言うと、娘さんが結婚して米子に居て週に数回来てくれるとの事。食事は町から1日1回弁当が出るらしい。しやけどそれもあまり食べなく、おかいさんを自分で作って食べているとの事。でも元気やから今のところ大丈夫みたい。おじいちゃんとも話し終え、ボランティアセンターに帰って次の指示を待つ。もっと次々やる事があると思ってたけど、なかなか無く2時間位たってから、募集があった。

 次の所はボラセン(ボランティアセンターの事)のすぐ裏で、2階の外部の土壁が剥がれかけていてそこをブルーシートで覆い、上からコンパネを釘で打ち付けて土壁が落ちてくるのを防ぐという作業やった。これは比較的簡単で1時間半で終わった。しかしこの家は借家で住民が「大家は何にもせえへん」と言って怒っていたのが印象的に残った。これが最後の作業で今日は終わり。

 ボランティア初体験♪やった今日の感想。

 久しぶりの労働で気持ちが良かった、天気も良かったし。寝所と弁当があったのも助かった。当然ボランティアやから報酬は無いが、それに代わるものは十分貰ったつもり。なんでこういう気持ちになるのか分かれへんが、それは皆同じやと思う。現実的な報酬は無いけど、無意識の中にそれはあるのかも。

 アカン!自分でも何を言いたいのか分かれへんようになってきた。

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