こんにちは、当法学部の学部長くわまんです。学部長なんて偉そうな肩書きを付けてみましたが、「いったい、おまえは何の資格をもっているんだ?」と言われれば、小さい声で「法学部卒業・・・」としか答えることはできません。あしからず。
当法学部はなるべく身近な問題をテーマとしていくつもりで、「法律なんてしらねぇよ」って人に少しでも法律のことを知ってもらえればと思っています。なので、解釈上争いがある問題であっても特に断らず私の私見(独断と偏見?)しか述べませんし、そもそもすべてが私の私見であることをご了承ください。それではすばらしいキャンパスライフを!
・・・という感じで、いよいよ始まりました、くわまん法学部第1回です。初回のテーマは、この連載の根本的なテーマとなっている法律について、「法って何だろう?法律って何だろう?」という観点から話をしたいと思っています。
みなさんは「法」とか「法律」とかって聞くと何を連想するでしょう?犯罪とか死刑?それとも、相続とか土地の境界線争い?はたまた裁判でしょうか?たしかに、これらはどれもある意味では身近なものですよね。でも、「いつかは自分にも関係あるかもしれないけど、まあ今はとりあえず関係ないなぁ」ってものですよね。でも、法律ってもっともっと身近なもんなんですよ、実は。毎日誰もが関わっているんです、実は。
例えば、スーパーで買い物をするときには「売買契約」が成立しているわけですし、会社で働いているのも雇用契約上の義務に基づくことなんです。さらに、車で国道を80km/hで走行すれば、警察につかまっていなくても、道路交通法違反なわけです。どうです?みなさん、なんらかの形で毎日法律に関わってるっていう気がしませんか?
このように私たちは毎日法律に関わっているんですが、この法律っていうのは、結局、私たちの生活のルールのうち国会がさだめたものと言えるのではないでしょうか。この法律を大きく分類すると「公法」と「私法」(司法じゃないよ)にわかれます。
公法っていうのは、国と個人の関係を規律する法のことです。わかりやすくいえば、国と私たちの関係について定めた法です。さっきの例で言えば、犯罪について定める刑法や道路交通法がこれにあたります。ほかにも、選挙について定めた公職選挙法なんかもそうです。
私法っていうのは、個人間の関係を規律する法、わかりやすく言えば、あなたと、あなたに関わりを持つ誰かとの関係を定めたものです。これは、さっきの例でいえば、相続や所有権、売買などの契約について定めた民法なんかがこれにあたります。これからわかるように、公法は国の秩序に関わる場面についてのもので、私法は日常の生活に深く関わるものなんです。
以上、かなり抽象的でつかみにくい話になってしまったかもしれないですが、今回は第1回ということもあって、とにかく法律が思った以上に身近であることを知ってもらいたいということでした。次回以降はもっと具体的な話にしたいと思っています。
ちなみに、次回のテーマは「お役所仕事」にしようと思ってます。ではでは、くわまんでした。
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