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くわまん日野日記
2000年10月・鳥取西部地震。地震直後から、コツコツと災害ボランティア活動を続ける、我らが、くわまん。そんな彼が綴る体験記です。

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phan-phan

 これは、鳥取県米子市在住の私くわまんが鳥取西部地震以降経験した事の記録です。内容的には災害ボランティアに関するものが中心となりますが、それだけにとどまりません。タイトルの「日野日記」は私が主に震源に近い日野町で活動していることからきたもので、それ以外に特に意味はありません。

 なお、地震という重いテーマを扱っているにもかかわらず、一部ふざけているのではないかと思われそうなところもありますが、それは少しでも多くの人に今回の地震のことを知ってもらいたいからということでおおめにみてやってください。


第一部 <地震発生>
10月6日

 それは昼食後の休憩をとろうと座った瞬間だった。ドーンという音とともに大きな揺れに襲われた。この時、私はまだ事の重大性に気付かなかった。「あ、地震だ」くらいにしか思わなかった。

 ところが、揺れはおさまるどころか大きくなってくる。「あ、ここは本棚の真下じゃないか!」「逃げないと」

 しかし、とても立てるような状況ではなかった。しかたなく本棚を押さえて揺れがおさまるのを待つことに。

 しかし、なかなか揺れはおさまらず、長い長い時間に感じられた。どれくらい長かったかというと「本棚を押さえている、この状況を客観的に見たらかっこ悪いだろうな〜」とか考えてたら「もしかしてこれドッキリちゃう?」などと訳のわかんないことにまで考えがおよんじまうくらいでした。

 被害の方はというと、しばらくの停電、電話が不通、テレビが倒れ、冷蔵庫が歩いた、といったところでしょうか。NTTには修理の依頼をしました。

 夕方、一人暮らしの弟の友人が訪ねてきた。電話が通じず心配した弟から頼まれたとの事。

 夜、重大な事実に気付いた。誰もいかなかった部屋の棚が倒れて、その上にのっていた電話が落ちていたのである。なんと!電話の不通は受話器がはずれていただけのことだったのである。NTTになんて言おう。恥ずかしー。

 
10月7日

 この日、私は寝不足だった。夜中に何度も大きな余震があり、その度に目が覚めたのである。心臓がバクバクいっていた。どうやら無意識下でそうとう地震に恐怖を感じていたらしい。しかも、地震があると数分後に防災無線のサイレンがなり、これに反応した犬(田舎なんで近所にたくさんいる)がいつまでも吠え続けるのである。つまり、一度の地震で30分間は強制的に起こされているのだ。

 昼、私は立ちつくしていた。本が部屋中に散乱している、自分の部屋を見つめて立ちつくしていた。この部屋を片付けるのはB型の私には不可能とおもわれた。私は思った「見なかったことにしよう」

 
10月8日

 この日も地震→サイレン→犬の三段攻撃に悩まされた。さすがにこれ以上見なかったことにはできず、部屋の片付けに着手。

 しかし、5分の1程片付けたところで永久に終わらないような気がして面倒くさくなってきた。やはり、彼は思ってしまったのである「見なかったことにしよう」

 結局、この部屋が片付くのは10月も終わろうかというころだった。いや、一説によると12月17日現在において、まだ片付いていないとか・・・。

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