この日もひたすらシート張り。少し遅れて現場に着くと、久々にたくさんの人が集まっていた。毎日通っているWさん、ずっと泊りのマーシー(仮)、Gさんはもちろん、KCさんを含むキリスト教会など団体も何組か来ていた。そして、他にもみたことある姿が・・・。KMさんである。ぽん輔、私とあの大変な瓦おろしをした、大阪から来られたひとである(第5部参照)。S君も私より少し後にやってきた。
この日の作業は効率が良くなかった。それは何故かというと、「船頭多くして船山に登る」昔の人はうまいことを言ったものだ。年長者であるWさんとGさんは、これまでともにリーダーシップを発揮していたが、二人のタイプはまったく異なっていた。Wさんは、まずじっくり考えて方針を決定し、誰をどう使うかまで考えていた。一方、Gさんは考えるよりも先に行動にでるタイプだった。そのため二人の意見は食い違うことが多かった。
それでもこれまでは意見の調整が行なわれてはいたが、徐々に二人の会話は減っていった。そして、この日二人はついに口をきかなくなったのだ!!Wさんがどうやってシートを張るか検討しているところで、Gさんはさっさと屋根に上り作業を始めていまう・・・。非常にやりにくい・・・。
今思えば、これはコーディネイトの失敗だろう。確かに、ここのところ人数が少なく、1グループしか編成できなかったというのも事実である。しかし、この日は人数も多く、2グループ編成することは充分にできた。そうしていれば、二人は気持ち良く仕事できたろうし、効率もよかったろう。
この日の作業後、ボランティアの宿泊所となっていた体育館で、マーシー(仮)、S君、KMさんと鍋をした。自分が楽しむためというのはもちろんであるが、ずっとGさんと二人だけで体育館に泊まっているマーシー(仮)の精神的疲労がピークに達していたからということもあった。
もっとも、最初は鍋ではなく焼肉の予定であった。Gさんがなぜだか牛肉の巨大なかたまりをもっていて、以前から「おまえらにも食べさせてやる」といっていたからだ。事前に「やりますよ」といっておいたときにもわかったというような反応だった。しかし、当日、いざやるぞというときに彼の発した言葉は・・・。「わしは知らん!!」
|